第2回 「景気動向指数① 遅行系列」
第2回は、経済学・経済施策から「景気動向指数① 遅行系列です」
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ポッドキャストで触れなかった点をさらに詳しく解説していきます。
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「景気動向指数」
景気の現状把握、および将来予測のために作成された総合的な景気指標。
「遅行系列」
実際の景気動向より遅れて動く景気指標の総称。6つの指標で構成されています。
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①常用雇用指数(製造業): 事業所(製造業)で雇われている人の数(パートタイム労働者含む)を基準年で指数化したもの。常用とは、「期間を特に定めないか、1カ月を超える期間を定めて雇われている」、または「日々または1カ月以内の期間を限って雇われ前2カ月に それぞれ18日以上雇われた」ことを指します。 ー
②完全失業率:(完全失業者÷労働力人口)×100
完全失業者→仕事がなく調査週間中に少しも仕事をしなかった者のうち、就業が可能で、これを希望し、かつ仕事を探していた者および仕事があればすぐ就ける状態で調査期間中に、仕事を探す活動や事業を始める準備をしていた者(過去に行った求職活動の結果を待っている者も含みます)。
労働力人口→就業者+完全失業者
③実質法人企業設備投資(全産業):各企業(全産業)が行った設備投資の合計額。
④法人税収入:各企業が支払った法人税の合計額。
⑤家計消費支出(全国勤労者世帯、名目):家計が日常の生活を営むうえで購入する各種商品やサービスの支出額。家計の景気変動に対する実感を表す指標。
⑥第3次産業活動指数(対事業所サービス業):国内における企業向けサービス業の活動を指数化し、全産業としての動向を把握するための指標。
ポイントとしては、企業が儲かってからのことを考えるとイメージしやすくなります。
企業が利益を上げる、つまり儲かったので…
①人を雇った(常用雇用指数)→②につづく
②失業者が減った(完全失業率)
③設備投資にお金をつぎ込んだ(実質法人企業設備投資)
④法人税を多く納めた(法人税収入)
⑤社員の給料を上げ、社員は給料で物を買った(家計消費支出)
⑥企業にとって、有益なサービスの享受を受けた(第3次産業活動指数)
最後の第3次産業活動指数については、第1次、第2次よりも最終需要に近い企業の部門の指標が上げられていることから、遅行系列であると覚えるのもおすすめです。
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